Alan Palmaへ感謝の気持ちをこめて


Com a boca no trombone / Big Band do Conservatório de Tatuí
Homenagem Postuma a Alan Palma 2016/05/03 ライヴ録音

Alan Palma
クラシックもポピュラーも器用に吹きこなすトロンボーン奏者であり、私の学校の先生でもあったAlan Palma氏が2016年3月25日の朝、交通事故により38歳という若さで天国へ旅立ちました。それは聖金曜日の朝の突然の悲しい知らせでした。
Alanはサンパウロを中心に活動、ミュージシャンだけでなく学校の生徒からも絶大な信頼と人気がありました。


Alan は虹色の音色の持ち主

Alanとは一度だけJazz Comboで一緒に演奏する機会があったのですが、とにかく音色が美しい。最初の一音を奏でた瞬間、あまりの倍音の多い音に鳥肌がたったのを覚えています。ライヴも聴きに行ったことがあるのですが、2時間ふきっぱなしでも低音から高音まで、全くブレません。特に高音に跳躍する時なんて、美しい声のファルセットのよう。私が聞いたトロンボーンの中で一番温かい音の持ち主でした。
そして、彼の素晴らしいところはクラッシックもポピュラーも吹きこなす所。更にはジャズ、ブラジル音楽、ファンク、ポップス(歌謡曲)と、それぞれの特色を理解し、その背景に合ったソロを吹くのです。言うなら、彼は7色の音色を自由自在に操ることができたのです。そんな彼の影響を受けている生徒達はジャンル分けすることなく音楽を好み、壁が出来やすいクラシック科とポピュラー科の架け橋になっています。

追悼、そして敬意を捧げる

4月6日に学校の生徒達だけで組まれたBig Band Jovem、そして、彼が教えていたクラシック科の生徒のトロンボーン四重奏、ショーロ科の先生有志による追悼のコンサートがあり、私もBig Band Jovemの一員として演奏しました。みんな涙を流し、コンサートは悲しみに包まれていました。
そして5月3日、Alanがトロンボーン奏者として在籍していたBig Band do Conservatório de Tatuíが彼へ敬意を表すコンサートを劇場にて行いました。
みんなでAlanの事を想い、悲しみよりも、敬意と感謝に包まれた感動的なコンサートになりました。私もアルトサックスで参加させてもらいました。

Alanが亡くなる数日前、たわいもない会話をしました。私が学校で練習しているといつも笑顔で挨拶してくれるAlan、私は未だにAlanがいなくなった事が信じられないのです。たぶん、みんな同じでしょう。
でもAlanが生前に残してくれたものは、彼自身が演奏する音源やビデオだけでなく、みんなの心の中にあるのです。特に大きいのは彼が溺愛していた生徒達ではないかと思います。上記のライヴ録音でトロンボーンのソロを吹いているのは彼の愛弟子であるBrunoです。なんだかAlanの面影を感じました。
Alan、ありがとう。そして安らかに・・・。

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