2017/07/16

今学期の課題:エルメート・パスコアル3曲

先日のコンサートの写真

Boa noite! こんばんは
ブログを再開し、靴下やらドライヤーやら日常生活のことばかり書いていましたが、音楽の方も頑張っていますので、たまには書きたいと思います^^;


今学期もショーロのグループの奨学金オーディションに合格し、先生方と同じ奨学生の仲間たちと一緒に演奏活動してきました。MPB/Jazzクラスは、Jazz課題がフィル・ウッズのソロやFast Swingばっかりで目が回りそうでした。。そんな中、ちょっとずつエルメートの作品も課題に入れ始めました。

ブラジル音楽、いや…もやはブラジルの大地の部分からインスピレーションを受けた『エルメートの世界』に魅了されるのはブラジル人だけではありません。
そういえば2017年に来日公演をしたばかりですね。その前の2010年には当時の奥さんアリーニ・モレイラもグループの一員とてショーに参加していましたが、現在は離婚しグループを脱退しました。
2015年に亡くなったサックス奏者ヴィニシウス・ドリンの後にグループに加入したJota P.(ジョタペ)も含め、グループはレコーディングにショーに…最近は精力的に活動しています。なんとエルメートビッグバンドのレコーディングも終わったところです。
エルメートを"フリージャズ"、"プログレ"なんていう人もいますが、エルメートは"エルメート"という一種の音楽を作ったと私の先生は言っていました。確かに最近のエルメートはジャズやフュージョンを匂わせる感じも多少あるかもしれませんが。

さて、そんなエルメートの曲を今学期は3曲取り上げました。
まずは彼の作品の中でも有名な"Chorinho Pra Ele"

実は今から40年前にリリースされたCDに入っている作品ですが、既にエルメートの独自の世界観があります。
ハーモニーに限っては、他のエルメートの作品に比べれば強進行や同じ種類のコードを立て続けに並べており、そこまで複雑ではありません。
注目したいのはメロディです。最初のイントロからA、Bとそれぞれのモチーフを何度も繰り返しているので耳に残りやすいです。このメロディがなんともよくできているので、無理にアドリブを入れずにさらりと演奏したいところ。

同じようにメロディに同じモチーフを使った" Rebuliço "

近年エルメートは鍵盤ハーモニカでこの曲を演奏しているようですが、テナーサックスを吹いている映像もあります。
隣で同じメロディを吹いているのはカカウと呼ばれるリオのサックス奏者。エリゼッチ・カルドーゾやシヴーカ、マリア・ヴェターニアなどのバンドで活躍していました。エルメートはサックスを吹きますが、レコーディングは彼らのようなサックス奏者が勤めています。当時はショーでエルメートがサックスを吹く際にカカウが隣で同じメロディを吹くことも多かったそう。

今学期の最後に取り上げたのは"Ginga Carioca"

Gingaというのはサッカーやカポエイラなどでお馴染みの"フラフラと敵を交わすような動き"。まさにフラッとして落ち着かず、覚えにくいけどなんとも癖になるメロディが私のお気に入りです。
この曲は歌手/ベーシストのエスペランサも音楽フェスティバルで取り上げていました。
さて、こちらは一転してハーモニーに関連性がなく超複雑。
和声学の先生が言うには、エルメートはメロディに対して当てはまるハーモニーを置いて作曲することがあるそうで、この曲はもしかしたらそのタイプかもしれません。
例:メロディがソならコードEb(ソを3度として考える)を置く
  ただし3和音のコードの中に当てはめて考えるとちょっと貧相な響きになるのでソをテンションの音として考える。例えば、ソを9度として考えてF7(9)を置く。

この曲のアドリブは本当に難しい。コードの切り替えが早いのに2-5フレーズは使えないので常にスケールとコードの音(主にテンション)を繋ぎながらメロディを探す。もしくは横流れではなくリズム重視のソロとして吹くことに。
この曲が収録されているアルバム"Festa dos Deuses"ではカルロス・マルタは沢山のアルペジオとスケール(3度上行・下行も含む)を使っています。

というように、エルメートは吹き手にとっても面白いのです。
次学期もエルメートの曲分析は続けていきたいと思います。

以前エルメートのおすすめアルバムをブログに書いてますのでこちらもどうぞ
【今日の1枚】Festa dos Deuses / Hermeto Pascoal e Grupo

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