サンバをかっこよくアドリブするコツ その1


ブラジルを代表する音楽(というか文化)のひとつであるSambaは、いろいろな種類(音楽的な様式)があるので、一言では言い表せられない。
例えば、日本で"リオのカーニヴァル"として知られるEscola de Sambaのテーマ曲であるSamba de enredoやSamba de Morro、バイーアのSamba、Samba Jazz…など
どんなSambaも魅力的なのだが、私はサックス奏者ということもありSamba Jazzや器楽楽器による現代的なSamba(所謂ソロまわしがある)を多く研究している。
今日は、器楽奏者や歌手の方向けに、Sambaのリズムに合わせてアドリブをする場合のちょっとしたコツを書きたいと思う。このコツは、ブラジル音楽を長年演奏している方には無意識のうちに体に染み付いているだろう。

Sambaをかっこよくアドリブするコツ。
それは"Garfinho(フォーク)"である。まずは楽器を置いて右手にフォークに持ってください。というのは冗談で、Garfinhoとは、このリズムのことである。
フォーク頑張って書いたんだけど、下手でごめん…

見た目がフォークっぽいので、ミュージシャン達からこう呼ばれている。
このリズムはEscola de Sambaの中なら主にタンボリンから聞こえてくるでしょう。
サンバのメロディはこのパターンを多用している。
なので、8分音符ばかりの歌謡曲をSamba風で演奏すると、それなりに聞こえるがちょっとダサくなる。Samba風で演奏する時は8分音符をGarfinhoに変えたり、頭で入る音符を16分音符分ちょっと食うだけで、急にSambaっぽくなる。

例としてサックス/フルート奏者Teco Cardosoの Meu Brasilを聴いてみる。(動画の1曲目)

テーマもGarfinhoだらけである。
フルートのソロは16分音符のフレーズが多いが、その後のバリトンサックスのソロ。あぁ~かっこいい!参考までに私が耳コピした書き譜を載せておこう。
2ページ目なので調号Bb,Ebが抜けている…失礼しました。(もはやコードチェンジ多いので調号いらなかったな…)


というように、Garfinhoが入るだけでグッとスイングする。
逆にそれがないと"ブラジリダージ"のない感じに。。
アドリブは個性であるが、せっかくなら踊りたくなるようなソロを吹ける楽しい。
自然と腰が動くようなブラジル人のアドリブには圧倒される。

ちなみにこのGarfinhoは全てのブラジル人がすんなりできるわけではない。
まずはタンボリンを手にとってGarfinhoや16分音符の練習をすると少しずつ感覚を掴めてくるだろう。
Raiz(ハイース)と呼ばれるようなトラディショナルなSambaのギターやタンボリンのパターンを聴くのも非常に勉強になる。

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